グローバル・インディアン・インターナショナルスクールの見学記


  

インディアンスクールの玄関  松田小学校では去年からプログラミング学習をはじめた。2017年こそ6年生に10回の授業ができたが、 はるかに進んでいる学校が江戸川区東葛西にある。Global Indian International School (GIIS)がそれである。 そこでGIISの状況を見せてもらおうと、学校見学とインタビューにいってきた。最初に、Sandeep Singh 校長が挨拶にきてくれて、 その後、IT教育担当のスメダ先生(Sumedha Deshpande)が詳しく説明してくれた。

 我が国の小学校ではやっとパソコンを触るようになった段階だが、IT産業で有名なインドのこと、 GIISでもプログラミング学習はカリキュラムが確立し、まったく普通に実施されていた。   事前に下記の質問を送っていたので、それに沿ってスメダさんが説明してくれた。


  • 1. 全員がプログラマーになるわけではない中で、プログラミング教育の目指すところは何か
  • 2. 小学校の低学年から高学年にかけて、どんなカリキュラムを準備しているか。
  • 3. 年間に何時間の授業をしているか。
  • 4. 具体的なソフトは何を使っているか
  • 5. プログラミンのうえで子供達自身に考えさせるために、何か工夫をしているか
  • 6. 進度の遅い子供に対しては、どんな対策を講じているか
  • 7. 宿題は? 成果物の発表・保存はどうしているか

  グローバルインディアンインターナショナルスクール(GIIS)は、シンガポール在住のインド人コミュニティを対象とし、 高い水準の教育を提供することを目的として2002年に創設されました。
   設立から15年間で、シンガポール、マレーシア、日本、タイ、アラブ首長国連邦、ベトナム、ならびにインドに学校を開校し、 現在7カ国、23キャンパスで15,000人の生徒が学びます。GIISは、数多なる受賞暦を誇る国際的に高い水準の教育を提供する教育機関です。
 GIISは、幼稚園児からグレード12までを対象に、国際バカロレアディプロマプログラム(IBDP)、ケンブリッジIGCSE、 インドの中等教育中央委員会(CBSE)、グローバルモンテッソーリプラスプログラムなど、国際的なカリキュラムからインドのカリキュラムまで幅広く提供しています。
以上、インターネットの紹介による。

  プログラミング教育の目指すところは、論理的な思考能力を養成することで、そのため1年生から10年生まで、 一貫したカリキュラムにしたがって授業が行われている。1年生はパソコンに慣れることが目的で、特別なソフトをつかっていない。 GIISでは1年生から10年生まで、週に2回のパソコンを使った授業(1コマ=45分)が行われていた。

   GIISでは英語で授業が行われており、1年生であってもキーボードには慣れており、我が国の1年生は若干の相違がありそうだ。 2年生になるとペインティング=お絵かきソフトをつかって、グラフィカルな面をのばす教育が行われている。 3年生になると初めてKturtle(https://edu.kde.org/kturtle/)というソフトを使ったプログラミング学習がはじまる。 5年生まではKturtleをつかうが、5年生にはFlashの学習が始まる。6年生7年生ではSmall Basic というソフトにかわり、 8年生9年生ではHtml を学ぶという。

 各学年毎にIT教育用の教科書があり、IT担当の先生も3人おり、上記の順をおって一貫したカリキュラムが組まれている。教科書のところどころに考えさせる設問があり、授業の中でも児童たちに考えさせる時間を割いているという。また、進度のちがう児童がいるのはGIISも同様らしく、進んでいる児童と遅れがちな児童とをペアーにして、授業を進めていると説明してくれた。宿題はもちろんあってUSBで提出し、そのUSBを添削して児童に返すのだという。そして、父兄との間は、E-mail でやり取りしているとのことだった。  GIISほどに体系化された授業ができるのは、何時になるかわからないが、松田小学校のプログラミング・デイもカリキュラムの確立が急務だと感じさせられた。 ミーティングのあとでスメダさんが校内を案内してくださり、カラフルな教室内を楽しませていただいた。

以上、2017.12.13  サイトの管理人